味と成分

ドクペはなぜ「まずい」「薬っぽい」と言われるの? 湿布・杏仁豆腐にたとえられる理由と、ハマる人の言い分

ドクペどこ編集部公開日:

「ドクペを初めて飲んだら、湿布みたいな味がした」「杏仁豆腐っぽくて変な感じ」——そんな感想を持った人も多いのではないでしょうか。一方で、毎日のように飲むほどハマっている人もいます。同じ飲み物なのに、なぜここまで評価が分かれるのでしょう。この記事では、その理由として言われている説を、香りの研究も交えて掘り下げます。味全体の紹介は「ドクターペッパーはどんな味?」の記事にまとめています。

結論:香りそのものより「その香りを、どこで覚えたか」が大きいと考えられます

においの好き嫌いは生まれつきだけで決まるものではなく、その香りに最初に出会ったときの経験で大きく変わる、という研究があります。ドクペの香りの中に、日本では薬や湿布で覚えた香りと似たものを感じる人がいる。これが「薬っぽい」と言われる理由のひとつではないか、と考えられます(ドクペについて直接調べた研究ではありません)。

なお、ドクペのレシピは公表されていません。日本で売られている商品の原材料表示も「香料」とあるだけで、どんな香りの成分が入っているかは分かりません。ここから先は、あくまで「似た香りを感じる人がいる」という話として読んでください。

「湿布」「杏仁豆腐」のたとえに出てくる香りの元

日本でよく挙がる2つのたとえについて、それぞれの香りの元として知られる成分を整理しました(ドクペに入っているという意味ではありません)。

たとえその香りの元として知られる成分日本で覚える場面アメリカでの使われ方の例
湿布サリチル酸メチル(ウィンターグリーンという植物の精油の主成分)昔ながらの湿布薬ルートビアやガム、ミントの香料(ごく少量)
杏仁豆腐ベンズアルデヒド(アーモンドや杏仁の香りの成分)杏仁豆腐などのデザートアーモンド風味の焼き菓子、チェリー味の炭酸飲料

面白いのは、同じ香りが国によって「薬」にも「お菓子」にもなることです。1960年代のイギリスの調査では、ウィンターグリーンの香りは好ましさの評価が最も低い部類でしたが、1970年代後半のアメリカの調査では最も高い評価でした。イギリスでは薬の香り、アメリカではキャンディーやミントの香りとして覚えられていたためと説明されています。別の研究でも、アメリカの参加者はウィンターグリーンなどの香りを「甘いもの」の仲間に分け、フランスの参加者は「薬」の仲間に分けていました。

日本人について調べた研究ではありませんが、湿布の香りとして覚えた人が「薬っぽい」と感じるのは、この話とよく似ています。

「初めての味」は、慣れると印象が変わりやすい

単純になじみがない味だから、ということも理由のひとつと考えられます。ドクペについて調べた研究ではありませんが、1982年に発表された海外の実験では、なじみのない南国のフルーツジュースを飲んだ回数が多いほど、そのジュースを好きになる傾向が見られました。

ドクペにも「3回飲むとクセになる」という言い回しがあるほどです。最初の印象が「まずい」でも、何度か飲むうちに評価が変わることは十分ありえます。ただし、慣れても好きにならない人もいるので、無理をする必要はありません。

それでもハマる人の言い分

ドクペ好きからよく聞かれるのは、こんな声です。

  • ほかに代わりがない:似た味の飲み物が少なく、「ドクペが飲みたい日」はドクペでしか満たされない
  • デザート感覚で飲める:杏仁豆腐やチェリーを思わせる甘い香りが、むしろ好き
  • ジャンクフードに合う:ハンバーガーやスナック菓子の塩気と、甘い香りがよく合う
  • 見つけたときにうれしい:どこでも売っているわけではないので、自販機で見つけると得した気分になる

「薬っぽい」と感じる香りこそが魅力、という人も少なくありません。

苦手な人が試すなら

  1. よく冷やす:においの成分は温度が低いほど空気中に広がりにくく、香りが穏やかになります。また、舌が甘さを感じる仕組みは温度が高いほど強く働く、というマウスの研究もあります。
  2. 氷で少し薄める:香りも甘さも少しやわらぎます。
  3. 「コーラ」だと思って飲まない:コーラの味を予想して飲むと、違いに驚きやすくなります。「チェリーや杏仁系の甘い炭酸」と思って飲むと印象が変わるかもしれません。
  4. 塩気のある食べ物と一緒に:ポテトチップスなどと交互に口にすると、香りが気になりにくいという人もいます。
  5. 一度で決めない:小さめのグラスで、日を変えて何回か試してみてください。

よくある質問

Q. ドクペには湿布と同じ成分が入っているの?

分かりません。ドクペのレシピは公表されておらず、原材料表示も「香料」とあるだけです。「湿布に似た香りを感じる人がいる」という話にとどまります。

Q. ドクペを「まずい」と感じるのはおかしいこと?

いいえ。香りの好き嫌いは、育った環境やそれまでの経験で大きく変わります。合わないと感じるのも自然なことです。

Q. 何回飲めば好きになりますか?

決まった回数はありません。飲む回数が増えると好きになりやすいという研究はありますが、全員がそうなるわけではありません。

Q. 杏仁豆腐が好きならドクペも好きになれますか?

好きになる人もいますが、炭酸や甘さの好みもあるので一概には言えません。試してみる価値はあります。

まとめ

ドクペが「薬っぽい」「湿布の味」と言われるのは、その香りの中に、日本では薬や湿布で覚えた香りと似たものを感じる人がいるから、と考えられます。湿布と同じウィンターグリーンの香りが、アメリカではお菓子の香りとして親しまれていることを考えると、「まずい」も「おいしい」も経験しだいと言えそうです。苦手だった人も、よく冷やして、コーラとは別物と思って、もう一度試してみてください。

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