基本と歴史

ドクペはどこの国の飲み物? 生まれた町・誕生のいきさつ・今のメーカーまで

ドクペどこ編集部公開日:

「ドクペって、どこの国の飲み物なんだろう?」——日本ではコカ・コーラの自動販売機で見かけることが多いので、コカ・コーラが作った飲み物だと思っている人もいるかもしれません。この記事では、ドクペが生まれた町、誕生のいきさつ、会社の歩み、日本に来たころの話を順番に紹介します。

結論:ドクペはアメリカ・テキサス州ウェイコ生まれの飲み物です

ドクターペッパーは、1885年にアメリカ南部のテキサス州ウェイコ(Waco)という町で生まれました。日本では日本コカ・コーラのブランドとして売られていますが、アメリカでブランドを持っているのは「キューリグ・ドクターペッパー(Keurig Dr Pepper)」という、コカ・コーラとは別の会社です。

誕生の舞台は、町の薬局のソーダ・ファウンテン

ドクペが生まれたのは、ウェード・モリソンが営んでいた薬局「モリソンズ・オールド・コーナー・ドラッグ」です。この店には、炭酸水にシロップを混ぜて飲み物を出す「ソーダ・ファウンテン」というカウンターがありました。

店で働いていた薬剤師のチャールズ・アルダートンは、薬の調合の合間に、お客さんに飲み物も出していました。ウェイコのドクターペッパー博物館(メーカーとは別の非営利団体)によると、アルダートンは店の中に漂う香りが好きで、それを飲み物で再現しようと、果物のシロップをいろいろ組み合わせて試したそうです。こうしてできた新しい飲み物は評判になり、お客さんは初め「ウェイコをひとつ」と呼んで注文していたと伝えられています。

博物館は、「ドクターペッパー」と名付けたのは店主のモリソンだとしています。名前の由来にはいくつかの説があり、別の記事で詳しく紹介しています。なお、アルダートンは作り方を自分のものにせず、その後の開発をモリソンたちに任せたとされています。

「1885年」と「12月1日」

博物館などは、ドクペは1885年に作られ、売られ始めたと説明しています。細かい日付として「1885年12月1日に初めて出された」と紹介されることもありますが、元になった記録は確かめられていないので、ひとつの説として受け止めてください。

町の飲み物から全米へ —— 会社の歩み

小さな薬局で生まれたドクペは、次のような道のりをたどって全米に広がりました。

年できごと
1885年ウェイコの薬局で誕生
1891年モリソンと飲料の化学者ロバート・レーゼンビーが、瓶詰めの会社「アーテジアン製造瓶詰め会社」をつくる
1904年セントルイスの万国博覧会で紹介され、全米に知られるきっかけになったと言われる
1923年会社の拠点をウェイコからダラスへ移す
1988年「セブンアップ」の会社と合併する(2社とも1986年に同じ投資会社に買われていた)
1995年イギリスのキャドバリー・シュウェップスの傘下に入る
2008年北米の飲料部門が独立し「ドクターペッパー・スナップル・グループ」になる
2018年コーヒーメーカーのキューリグと合併し「キューリグ・ドクターペッパー」になる

1906年に瓶詰め工場として建てられたウェイコの建物は、今はドクターペッパー博物館として公開されています。

今はどこの会社が作っているの?

アメリカ・カナダ・メキシコでは、キューリグ・ドクターペッパーがドクペのブランドを持ち、販売しています(瓶詰めは地域の会社が受け持つこともあります)。一方、日本やイギリスなどではコカ・コーラの会社が扱っていて、国によって売っている会社が違います。日本では日本コカ・コーラのブランドとして売られています。

なお、キューリグ・ドクターペッパーは、飲み物の会社とコーヒーの会社の2つに分かれる計画を発表しています(2026年10月時点で、2027年初めの予定)。

日本に来たのは1973年ごろ

日本では、1973年に売られ始めたとされています。東京のコカ・コーラのボトラー(製造・販売を受け持つ会社)が扱い始めたと紹介されています。その後、売る会社の移り変わりを経て、今の形になりました。

日本でドクペを見つけやすい場所に地域差がある理由は、別の記事で紹介しています。

よくある質問

Q. ドクペはコカ・コーラの商品ですか?

日本では日本コカ・コーラのブランドとして売られていますが、生まれはコカ・コーラとは関係ありません。アメリカでは、キューリグ・ドクターペッパーという別の会社がブランドを持ち、販売しています。ちなみに1986年には、コカ・コーラがドクペの会社を買おうとしましたが、アメリカの連邦取引委員会(FTC)の訴えで差し止められ、取りやめたことがあります。

Q. ドクペはコカ・コーラより古いのですか?

ドクペの誕生は1885年、コカ・コーラは1886年なので、ドクペのほうが1年早く生まれています。アメリカで最も古い炭酸飲料ブランドのひとつと言われています。

Q. 生まれた町に行くと何がありますか?

ウェイコには、昔の瓶詰め工場の建物を使ったドクターペッパー博物館があります。メーカーとは別の非営利団体が運営しています。

Q. 日本ではいつから売られていますか?

1973年からとされています。

まとめ

ドクペは、1885年にアメリカ・テキサス州ウェイコの薬局で、薬剤師のアルダートンが生み出したと考えられている飲み物です。万国博覧会などをきっかけに全米へ広まったと言われ、いくつもの合併を経て、今はキューリグ・ドクターペッパーがアメリカでブランドを持っています。日本には1973年ごろにやって来て、今は日本コカ・コーラのブランドとして売られています。140年ほど前の町の薬局から始まった一杯だと思うと、いつものドクペも少し違って感じられるかもしれません。

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